綺麗だけれど、ふつうのナスです。長澤農園のナス。「有機JAS」ではありますが、特別な品種ではありません。でも、召し上がったお客さまから「うちの子どもは野菜を食べないのに、長澤さんのやったら食べるわ」と声が寄せられています。このナス、ただものではない。
とにかく長澤さんのナスは味が濃くて……と、言葉で説明してもなかなか魅力をお伝えできそうにありません。そこで、日頃から様々な素材に触れていらっしゃるプロにお願いすることにしました。東京・町屋のレストラン「Mana」の小林シェフです。
町屋「Mana」の小林シェフ
カジュアルなイタリアン・フレンチ・創作料理を楽しめるレストラン(残念ながら2019年に閉店)
「長澤さんのナスを初めて知ったのは10年前。緻密で、水分も多くてみずみずしく、ほんとうにおいしい」と小林シェフ。さっそく料理していただきましょう。
長澤さんのナスのマリネ
一皿目は夏らしいマリネ。とてもシンプルに作っていらっしゃるのに、複雑で奥深い味わい。目を閉じて食べると、ナスだと思わないかもしれません。「長澤さんのナスは水分が多くてずっしりしています。その水分を逃がさないよう料理してあげたいですね」
こうして仕上がったマリネは本当にねっとりしていて、出汁を含ませたかのような味わい。すごくおいしい・*:。*:゚
[つくり方]
- 包丁やピーラーで皮を剥いて二つに割り、鹿の子に包丁をいれる
- 塩・コショウし、少し多めの油をひいたフライパンでじっくり火をいれる。焦がさないように
- 最初はナスが油を吸うが、しばらくすると油を吐き出すので、ここで加熱をやめる
- キッチンペーパーなどで油を切り、ガーリックオイルをかけ、なじませるためラップをナスに密着させるようにしてかけて、冷蔵庫へ
- 食べる直前に少し塩をふり、レモン風味のオリーブオイルをかけ、刻んだ大葉を散らす
長澤さんのナスの網焼き バルサミコ酢風味
焼いたナスのおいしさは定番ですが、それにしてもどうしてこんなにおいしいのだろうと唸ってしまった一品。パルサミコ酢がまたよく合います。
[つくり方]
- ナスを輪切りにして塩をしておく
- 塩がなじんできたら網焼きにする
- 焼き上がったらお皿の上でコショウをし、少量のガーリックオイルとバルサミコ酢をまわしかけ、刻んだバジルとイタリアンパセリを散らし、オリーブオイルで仕上げる
万願寺唐辛子と長澤さんのナスのパスタ
万願寺唐辛子は京野菜のひとつ。唐辛子ですが、辛くはなく、さわやかな味わい。これにナスのまったりとした食感が加わった一品。それぞれの持ち味が絡み合い、このナスをパスタで楽しむならコレ!と言いたくなるような一皿でした。材料はこのような感じです。素材の切り方の参考になさってください。
[つくり方]
- 唐がらしとニンニクのみじん切りをオリーブオイルでソテー
- 続いて、薄切りのベーコン、万願寺と茄子をいため、塩・コショウをし、少しの茹で汁で味を整え、パスタとあわせてチーズをふる
- パスタは細麺のフェデリーニ。スパゲッティーニなど太めの麺を使うときはチーズの量を多めにするとバランスがとれる
焼なすの冷製パスタ・生姜クリームソース
もう一品、とても夏らしいパスタを作ってくださいました。冷製パスタです。生姜クリームが主役の焼きナスや大葉や茗荷をまとめあげており、焼きナスの香りの余韻を楽しめる。さっぱりしていますが、ナスに絡んだクリームの味わいに満足感があり、かつ、ショウガで身体が冷えすぎることない。食べ終わるのが惜しくて、生姜クリームソースを残したくなくて、最後の最後まで丁寧にいただきました。
[つくり方]
- 生姜の搾り汁に塩・コショウをし、生クリームと1:1~1:2くらいであわせ、生姜クリームソースを作っておく。生クリームは乳脂肪が30パーセントくらいのものがよい
- 焼きナスをつくる。焼きあがったナスを切り、塩・コショウと少しの淡口醤油で下味をつけておく
- カッペリーニを芯を残さず茹で、ほんのり塩をいれた氷水にとって冷やし、絞る。ここで下味つけのため、スプーン一杯くらいの生姜クリームソースとあえて、再度絞る
- 焼きナスとパスタを生姜クリームソースであえ、ミョウガと大葉をちらして完成
イタリアンやフレンチの経験をもとに、シェフが工夫をこらして仕上げたナス料理。どれも甲乙つけがたいおいしさでした。
「しっかりと味のする長澤さんのナスは、何をしてもおいしい」
と小林シェフ。
ナスのご購入は、こちらへ→かね松ネットショップへ
おいしい料理を作ってくださったManaさんで、期間限定ではありますが長澤さんのナスを召し上がっていただくこともできます。この感動、ぜひ味わっていただけましたら嬉しいです。(期間限定メニューにつき、事前に電話でご確認の上お出かけください)
おいしさの秘密
長澤さんのナスは、どうしてこんなにおいしいのでしょう。もともとご自身の体調をきっかけに有機農法を始められた長澤さん。手塩にかけて育てていらっしゃる畑は美しく、その実りは元気いっぱいで味も濃く育ちます。
でも、それだけではありません。
ナスには、ナスとボケナスとがある
というのは、長澤さんの冗談。でも、じつはちょっと本当の話。写真をご覧ください。
右側の2本は色つやが悪く、左端は育ちすぎ。一番おいしいのは、左から二つ目だと言います。かね松に納品されるのは、この飛び切りのナスだけなのです。おいしいナスから、さらに飛び切りのみが選別され、みなさまのお手元にお届けしています。
長澤さんの飛び切りのナス、みなさまに味わっていただきたいとスタッフ一同心から願っています。今年もおいしいナスを安定してお届けできる季節となりました。ぜひお試しください。
→いますぐ購入する
長澤さんのナスをご購入いただける店舗
かね松
錦市場店(本店)
京都府京都市中京区錦小路通柳馬場西入中魚屋町486
TEL:075-221-0088
阪急うめだ本店B2F
大阪府大阪市北区角田町8番7号
TEL:06-6361-1381
西宮阪急1F
兵庫県西宮市高松町14番1号
TEL:0798-62-1381
ネットショップ
https://kyoyasai.stores.jp/
長澤さんのナスを召し上がれるレストラン
イタリアン・フレンチ・創作料理 Mana
(長澤さんのナスは2016年7月29日から数日間限定のメニューです。事前予約必須!)
Manaさんは、季節ごとに特別メニューで工夫をして楽しませてくださる素敵なレストラン。食感、香り、火の通し方、小さな要素のひとつひとつを丁寧にすると、こんなにおいしく仕上がるのか、と目から鱗。ぜひ一度味わってみていただけたら嬉しいです。ランチのメニューは限定されます。味わうのであればぜひディナーで。
東京都荒川区町屋8-4-5
リーブル町屋2F
TEL:03-3800-8606
http://hitosara.com/0004104074/